from 村瀬春樹著『本気で家を建てるには』
昔ながらに工務店の大工さんが建てるのは“家”である。・・・・
クリエイティブな建築家がつくる(創る、造る)のは“作品”だ。・・・・
ハウスメーカーの営業マンが売るのは“商品”だ。・・・・
ついでにいえば、不動産業者が取引するのは“物件”である。・・・・ その土地に建った家には“上物 ”なる蔑称が与えられる。
「家の呼び方」よりも動詞が異なることに注目したい。
実際、業者によって動詞が異なるということはすぐわかる。ということは、施主側 も依頼する業者によって動詞が異なっているんじゃないかな。だからきっと、したいことと依頼先を間違うと不幸がはじまる。
ところで、 建築家に依頼する施主側の動詞はなんだろう? 私はやっぱり「つくる (創る、造る)」だと思う。「買う」気持ちでいると苦労する。やっぱり施主も「つくる」から家を建てるということは愉し、険し。