先日、兵庫県立こどもの館に行きました。
自然の中に建つ広大な児童館。館内は迷路のようで、子供が散策を楽しめる構造になっている。
「豊かな自然と共存する当館は、子供たちが感性や精神力を養える“場”。・・・・(略)」(館長談)
from 「Casa BRUTUS 2002年9月号 安藤忠雄×旅」
山の中に建つこの施設は地形を利用し長い坂道や階段があります。
でも手摺りなんてありません。ヤボなものは
水辺に架かる橋だって・・・・
とても身近に感じられるから面白いんです。
この施設を訪れて、この大きな階段に感動しました。手摺りがないんです。水辺も入り放題です。(ちょっと寒くなってきましたが。)でも階段の勾配は緩めですし、エレベーターもあるので大丈夫。神社やお寺の方が急な階段だったりしますし、山道なんかだともっと危険なのです。分かりにくいところに
でも、子供の頃ってよく山の中に入って遊んだりしましたが、最近はどうなのでしょうか。こういう刺激は子供の頃には必要な気がします。
デパートで階段を昇ろうとする親の横「エレベータはどこ!」と叫ぶ子供を目にしました。便利な機械ですが、子供の頃からそれがないと生活ができない身体になっています。肉体的にではなく精神的に。
この施設では階段は「疲れるモノ」ではなく「楽しいモノ」になっています。そういう場に感動したということともう一つ、これが県立の施設であることに驚きました。
ここ最近、
エスカレーターで十数人転倒、1人大けが 大阪の遊戯施設(朝日新聞)
ブランコ留め具外れ小6女児が落ちてけが 長居公園(朝日新聞)
というような事故が起きています。事故の原因をつきとめ、事故が起らないように対策をすることは必要です。しかし「安全を重視した」という名目で単に撤去すればよいという傾向になってほしくはありません。
どちらかというと机上の“安全側”に傾きそうな県立施設で、こういった大胆な計画を実現させた安藤氏の力はスゴイと思います。