間取りの楽しみ方

 “間取りで楽しむ”のでしたらこういうのはいかがでしょうか。
 「あさみ新聞」の記事『住宅の間取りの楽しみ方に関する一考察』にTB。

“COMPOSITION TOKYO”

from『中村ケンゴのウェブサイト[中村ケンゴドットコム]


 この作品を知ったのは『MacPower』2005年6月号。(ホントにいったい何の雑誌だ?)個々の絵よりも展示風景(上記リンク先ページの下のほうにリンク有)を見たほうが面白い。最初見たとき「なじみのある図形が並んでいるな」と感じたが、数秒後それがマンションの間取りであることに気づいたときは“ヤラレタ!”という感じがした。
 実在する東京のワンルームマンション・アパートの間取り図を元に しているというこの作品群は確かに賃貸住宅誌によく見る図形である。「間取りの手帖」のような奇抜さはないし、「現代住宅研究」のような特別なものもない。“普通の間取り”だが、それはまさに東京(日本)を表している。
 もしこれと同じようにごく普通のパリのアパートの間取りを集めれば、そこにはパリの風景が表れ、バルセロナのアパートの間取りを集めればバルセロナの風景が浮かんでくる。決して東京と同じではない。都市によって間取りは違った顔を見せるのだ。
 しかし、中村ケンゴ氏の作品を観ながらも、どの色がトイレで、どの色が収納部分か詮索してしまうのは職業病だろうか。