from 村瀬春樹著『本気で家を建てるには』
人は家をつくるとき、木造にしようか?鉄骨がいいか?やっぱりコンクリート?と頭を悩ませるが、けっきょく、住宅を買うというのは構造とか素材を買うことじゃなくてこの空間を買うということなんだ。
著者が新築するために今まで住んでいた家を解体したときの言葉。今まで暮らしていたところが更地になったときに、消えたのはではなく「空間」だったと気づく。
うん、うまいこと言うなぁ。家づくにりおいて「側(がわ)」について悩むのは2の次、3の次でもいい。先ずは「どんな暮しをするのか」ということについて考えるべきだと思う。
例えば、車を買うときは「どういう使い方をするか」ということが前提にあるだろう。遠出をする?大きな荷物を運ぶ?アウトドア派?そんなことを想定してセダンにしようか、ワンボックス、四駆、それともスポーツタイプにしようか決っていくだろう。もちろん「見栄をはるため」というのもアリだと思う。
家にしたってそこからまず考えて欲しい。「どんな暮しをするのか」ということが具体的になってくるとそれに必要な「空間」というものが顕れてくる。
そしてその「空間」をつくるのが「建築家」であると私は考える。