『誰のためのデザイン?』

 照明器具・換気扇などのスイッチやコンセントの位置を決めるのは、電気屋さんではなく(意匠)設計者の仕事。使い易さと見え方を考えると相反することがありよく悩むことがある。
 コチラ『電気のスイッチ/トリーニ邸』(from「けんちく広場」)の写真を見たときも「同じように悩んでるな」と思った。
 スイッチの配置に悩むのは日本だけのことではないらしい。
 上記の写真を見て思い出したのがこの本。→
 この『誰のためにデザイン?』という本はアメリカの心理学者D.A.ノーマン教授の書いた本だ。キーワードは“アフォーダンス”(affordance)。
 扉の引手のデザインにしても、見た目のデザイン優先でなく人間の行動からその形状をデザインすべきということが述べられている。(そう言えば店の入り口で自動扉と思い、立ちつくしていたことがよくあるぞ)
 またさまざまなスイッチについても使いにくさとデザイナーの罪ついて述べられている。

 私の家は、賞もとったことのある意気盛んな二人の若い建築家がデザインした。彼らは、何よりも電灯のスイッチがきれいに並んでいるのが好きだったようだ。おかげで、私の家の中央のホールには四つの同じスイッチが横一列、居間には六つのスイッチが縦に一列に並ぶことになってしまった。文句を言うと、「そのうちに慣れますから」と建築家たちは保証した。実際には決して慣れはしなかった。とうとう私たちはスイッチを交換してそれぞれを違うものにしなければならなかった。そうしてさえ、まだ何度となく間違えている。

 私は全てにおいて使い易さを優先すべきと言う気はないが、見た目を優先させたときにどれだけの効果があるかを考えるべきであろう。見た目優先でそのモノが全く使えないなら、ただの「飾り」になってしまう。(いや「ダミー」と言うほうがいいのか)

 使い易いデザインのためのフローを確認するため再読が必要。・・・・とメモφ(..)
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