「地縁型組織」と「機能型組織」

昨日の続き。
『「市民」像の変容と地域社会』 という研究報告書によれば、市民活動組織は「地縁型組織」と「機能型組織」があるという。

また1970年代以降、コミュニティ政策において、地域コミュニティの基盤を町内会・自治会などの地縁型組織に置くか、目的に合わせて設立される機能型組織に置くかについて長く議論されてきた。その延長上で考えると、1990年代以降に盛んになった市民と行政のパートナーシップの議論は、機能型組織を重視する。

時代は機能型組織に移っているようだが、本当に強いのは地縁型組織だと思う。地縁型組織は元々行政主導・・・・というよりは地縁も行政もそれ程開きはなかった時代にあったのだろう。

しかし地縁が薄れ、かつ行政と市民がかけ離れた現在においても、行政は今なお地縁型組織(とその手法)を利用するしかないシーンが多い。

(自営業の勤務証明に会ったこともない民生員に印鑑をもらってこいとか、3階建を建てるのに自治会長の印鑑をもらってこいとか。三木市じゃないけど)

地縁というのは元々住んでいるからできるわけで、永年住民が変わらないことを前提に成り立っている。

地縁型組織にしても自発的に発足したモノは別だが、行政主導で作られた組織では行政が導くことをヨシとしない現在、何を続けていくべきなのか。存続することが難しくなっている。

薄れてきた地縁型組織に機能型組織を掛け合わせることを常とするようにしておかないといけないんだが・・・・機能型組織の存続も奉仕に頼るようでは地縁型組織より危ういと思う。