三木市の高等女学校跡が危ない

先日の記事『三木市の市長提言が気になる』でも書きましたが、現在三木市は三木城址を国の文化財指定に向け準備をしているそうです。(歴史・美術の杜構想)

で、三木市のホームページに市民アンケートと結果がアップされていました。 (リンク)

そこに、

国の文化財指定を受けると、三木城址に関係のない施設は、老朽化等に伴い撤去又は移転しなければならなくなります。

と書かれていて、「撤去又は移転はやむを得ない」という意見多数となっています。

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これは女学校跡の建物を取壊すという事なのですが、 文化財として指定する史跡は過去の状態を復原の方針はあるものの、これまでの事例、例えば明石城跡(2004年国指定史跡)を見ても城内に施設が残っています。

本来の史跡の姿に戻すことが城址の文化財指定条件なら現市庁舎も取壊すべきなのですが、アンケートでは他の施設(保育園等含む)にはふれず、この建物だけ解体しようと誘導しているのが気になるのです。

また、解体跡地に歴史博物館を建設しようとしているのが本来の史跡の姿に戻す方針に反しないのか疑問であります。

そのへんの筋道が通った話があり、素晴らしい歴史博物館が建つのであれば問題ないのですが、三木市の過去の様子を見ているとバタバタと計画が進んでいて、新しい建物が出来てから残していた方がよかったということになる気がいたします。

市民アンケートや大学の先生に少し意見を聞いて、あとは市の考え主導ですすめるという事だけが手法ではないと思うのです。

解体費用や図書館の移転費用をこの文化財指定の事業に含めてしまえば予算を取りやすく、帳簿の上では優秀な事業だとは思いますが、

特徴のある建物(風景)が失われて、空き地と使いにくい安物建築の風景に置き換わるのが恐ろしいです。

どうせ新しくつくるなら、市のシンボルとなるような建物をつくるべきでしょう。(その意味から金物資料館はイイ建物だと思います)

公共建築というのは、風景をつくること。歴史をつくることであると思うのであります。